投稿日:2025.12.10
「痛くてもいいから早く終わらせたい」は危険?矯正で起こるリスク
皆様、こんにちは。新宿駅からすぐの大安ビル8階にある【新宿歯科・矯正歯科】です。
矯正治療を早く終えたいため「ワイヤーを強くしてほしい」「痛くても我慢する」
と考えている患者様も中にはいらっしゃいます。
ワイヤーを強めれば治療が早く終えられそうな気がしますが、それは誤解です。
そればかりか、歯ぐきや顎の骨に負担がかかるなどのリスクも伴います。
今回は、ワイヤーを強くしても早く治療が終わらない理由、矯正治療のステップ、
無理に早めるリスク、治療期間を短縮する方法を紹介します。
目次
ワイヤーを強くしても早く終わらない理由

勘違いしている患者様も多くいらっしゃいますが、
ワイヤーを強くしても矯正治療が早く終わるわけではありません。
そもそも歯を動かすためには、矯正治療でゆるやかな力をかけるのが一般的です。
1ヵ月で0.3~0.5mmくらいしか歯は動きません。
歯の動きには生物学的限界があるため無理な力で歯を動かそうとしても歯は簡単には早く動いてくれないのです。
そして、矯正治療で用いるU字型のワイヤーを強い力で歯の表面にあるブラケットに固定すると、
歯や歯ぐき、歯根膜、顎の骨に大きな負担がかかり治療期間の短縮どころではなくなります。
歯を後方にゆるやかな力で動かす際には、歯の前方の歯根膜が伸ばされて、歯の後方の歯根膜は縮みます。
その歯根膜の動きにより顎の骨の破壊と再生を繰り返し、歯の動きに合わせて顎の骨がつくられたり溶かされたりしています。
しかし、歯を無理に動かすと顎の骨の再生が追いつかず、歯を支えている歯根膜や歯ぐきにも負担をかけてしまい、
顎の骨が減ったり、歯ぐきが退縮したりして歯が安定せず動揺するリスクが高まります。
適切な力でじっくり矯正治療を進めることで動く歯や顎の骨に負担をかけないよう、安全性を高めてよい歯並びをめざせるのです。
ワイヤー矯正治療の「段階的ステップ」

矯正治療では、ワイヤーの太さや種類を使い分けて段階的にステップを踏んでいます。
ワイヤ―矯正では、①細いワイヤ②中間のワイヤー③太いワイヤーと順次変更されていきます。
細いワイヤー
初期段階では基本的には細いワイヤーを着用いただきます。
歯並びが悪い状態では細いワイヤーでないと歯や顎の骨に負担がかかるためゆるやかな力でじっくり適切な位置に歯を動かします。
初期段階で使用されるワイヤーはニッケルチタンワイヤーが使用されることが多く、細くてもしなやかな素材のため、
歯が重なり合った部分や捻じれた部分にもブラケットの溝にワイヤーを入れ込むことができて、
ゆるやかに力をかけることができます。
中間のワイヤー
中間のワイヤーは、理想的な位置に歯が近づいてきたらU字型(歯列弓)に
歯がきれいに整列するように徐々に太さを変えていきます。
中間のワイヤーを使用する時期では、歯の位置だけではなく上下の噛み合わせの関係もある程度整えることができます。
ニッケルチタンワイヤーだけではなく、ステンレスワイヤーも使用してある程度全体的に歯に力をかけることも可能です。
太いワイヤー
太いワイヤーを使用するのは、矯正治療の終盤がほとんどです。
ほとんど歯並びや噛み合わせが整っており、微調整のために特殊な形状のワイヤーを用いて
歯と歯の間の間隔を埋めることや噛み合わせの精度を高めていきます。
ワイヤーの断面は円だけではなく、四角になっているタイプもあります。
安全かつ効率的に動かすためには、ワイヤーの太さや種類を患者様の歯並びや噛み合わせの状態を把握して歯科医師が決定します。
無理に矯正治療を早めると起こるトラブル

無理に矯正治療を早めると痛み・炎症・歯の揺れ・後戻りといったリスクが高まります。
痛み
矯正治療で無理な力を加えると歯の痛みが現れます。
もちろん歯の痛みや違和感は矯正治療中に現れることはよくあることです。
歯を動かすので、歯に力がゆるやかにかかるだけでも違和感を覚える方も多いでしょう。
しかし、ワイヤーを交換してから1週間ほどすれば痛みや違和感はほとんどなくなります。
しかし、痛み止めを何日にもわたり服用するほどがまんできない痛みは無理な力がかかっている可能性があります。
炎症
歯だけではなく、歯ぐきにもよくない症状が現れます。
無理な力を歯にかけ続けると、歯を支えている歯ぐきに炎症が出ることがあります。
矯正治療中に歯ぐきから出血や腫れがある場合は、もしかすると無理な力がかかっている可能性があります。
歯の揺れ
無理な力を歯にかけ続けると、1ヵ月に0.3~0.5mmといった生物学的限界の歯の動きを突破してしまい、
顎の骨の再生が追い付かなくなります。
歯を支えている顎の骨が溶かされたまま、無理な力でさらに動かそうとするため、
顎の骨で歯が支えられずに歯が徐々にグラグラと動いてしまうのです。
歯が揺れた状態で矯正治療を続けると最悪の場合歯が抜け落ちてしまう可能性があるのです。
そうなれば、よい歯並びを目指すどころか歯が抜け落ちて健康なお口とはかけ離れてしまうため、
急がずにじっくり歯並びを整えることが大切です。
後戻り
無理な力で矯正治療を進めて歯並びが仮によくなったとします。
しかし、歯を支えている顎の骨や歯ぐきが安定していないため美しい歯並びも一時的で乱れてしまう恐れがあるのです。
矯正治療では悪い歯並びに戻ってしまうことを後戻りとよび、
元の悪い歯並びに戻ることや思ってもいない方向に歯が動いてしまうリスクもあるのです。
正しく矯正期間を短縮するには?

矯正治療で治療期間を短縮するには、強い力をワイヤーにかける方法よりも安全性が高く適切な手段があります。
ここからは、治療期間を短縮する方法を紹介します。
通院期間を守る
ワイヤー矯正では、3週間から1ヵ月に1回のペースで通院いただく必要があります。
ワイヤーの交換日にきっちり通院していただくことで予定通り治療が進みやすくなります。
通院を長引かせるとワイヤーが外れたり、ブラケットの破損に気付かなかったりして治療が長引くことも。
口腔ケアを徹底
矯正治療中の口腔ケアを徹底することもとても大切なことです。
矯正治療をはじめると歯の表面にブラケットやワイヤーが装着されているため、
今までの歯磨き方法を見直す必要があります。
歯ブラシの種類や清掃補助用具の選択などを見直してみましょう。
矯正装置の種類の見直し
矯正装置の種類を見直しも患者様によっては大切なこともあります。
ワイヤー矯正は、歯の表面に貼り付ける表側矯正だけではなく歯の裏側に装置を貼り付ける
「裏側矯正(舌側矯正)」も当院では選択できます。
裏側矯正は表側矯正に比べて目立ちにくい特徴がありますので、
矯正治療期間は2~2年半くらいですが矯正治療が他人から気付かれにくいため患者様も一歩踏み出しやすいでしょう。
「早く矯正治療を終えたい!」と思う背景には、
「矯正装置が付いているのが嫌」「他人に矯正装置を見られたくない」という気持ちがあると思います。
そのような患者様のモチベーションの面もカバーできるような矯正装置もご用意していますのでご相談ください。
他にも、目立ちにくい矯正装置として「マウスピース型矯正」も選択できます。
マウスピース型矯正は、透明の歯型のトレーを装着していただくことで歯並びを整える方法です。
そのため、装置を装着しているときは目立ちにくく、食事や歯磨きなどの短時間であれば装置を外すことが可能です。
「痛くてもいいから早く終わらせたい」は危険?矯正で起こるリスクまとめ

矯正治療では「痛み」をがまんして歯並びを整える方法ではありません。
「痛み」よりも「計画性」が大切です。
じっくり歯並びを整えることで、歯や歯ぐき、顎の骨に負担がかかりにくく、
矯正治療を終えても後戻りしにくい状態にもっていくことが可能です。
矯正治療は焦らず進めるのが成功への近道ですので、通院日を守り適切な治療方針で進めましょう。
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