投稿日：2025.11.19

矯正のワイヤーが折れたときはどうする？応急処置と再装着の流れ

皆様、こんにちは。新宿駅より近くの大安ビル8階にある【新宿歯科・矯正歯科】です。
矯正治療で固定式のワイヤー矯正をされている方の中には、
ワイヤーが折れるトラブルもまれに引き起ります。

そこで今回は、矯正のワイヤーが折れる原因、放置するリスク、
自宅での応急処置方法、歯科医院での修復の流れ、再発防止のポイントを解説します。

できるだけ快適に矯正ライフをおくっていただけるよう、ぜひ参考にしてください。

ワイヤーが折れる原因

ワイヤーが折れる原因はざまざまです。原因を知ることで回避できる場合もありますので、チェックしていきましょう。

硬い食べもの

硬い食べものを好んで食べられる患者様はワイヤーが折れるリスクが高まります。
たとえば、以下のようなものを食べるときはワイヤーの破損に注意が必要です。

・せんべい
・りんご
・ナッツ類
・氷

などが挙げられます。

せんべいなどの硬いお菓子は前歯で噛み切りたいところですが、
ワイヤーに負担がかかる可能性があるため控えるのが望ましいです。
また、りんごやにんじんなど硬い果物や野菜も生のまま食事される場合は注意しましょう。
できるだけ1口サイズにカットしてから食べるか、野菜であれば煮物にしてやわらかくするのがおすすめです。

他にも、小さいですがナッツ類は硬くてワイヤーが変形するリスクがあります。
また、飲みものに氷をいれる方は氷を「バリバリ」とかみ砕く行動は控えましょう。

→★ワイヤー矯正中の他のトラブルについてはこちら★

歯磨き中の強い接触

歯磨き中にもワイヤーが折れる可能性があることを覚えておきましょう。
歯磨きは適切に行えばむし歯や歯周病のリスクを低減させるため矯正治療中でも必須です。
しかし、しっかり磨こうという意識から「ゴシゴシ」と強い力でブラッシングされる方も少なくありません。

このような場合では歯ブラシによりワイヤーを変形させたり、最悪の場合ワイヤーを折ったりしてしまう恐れがあります。
ワイヤーだけではなく、強いブラッシング圧がかかると歯の表面に装着しているブラケットが脱離したり、
歯ぐきを傷つけたりするリスクも高まります。

長期間の使用

長時間ワイヤーを使用していると折れる可能性があります。
基本的にワイヤー矯正は3～4週間くらいで通院いただき、新しいワイヤーに交換します。
しかし、通院のタイミングが遅れることでワイヤーの変形や劣化が進み
ワイヤーが折れるトラブルが引き起ることもあるため、歯科医師にいわれた通りの通院の間隔を守りましょう。

折れたワイヤーを放置するとどうなる？

折れたワイヤーを放置するとお口の中や歯にデメリットがあらわれます。

歯が動かなくなる

矯正治療中に大切なワイヤーが折れてしまうと、
歯を動かしたい方向に力が加わらなくなるため予定通り歯を動かすことができなくなります。
そればかりか、歯が思いもよらない方向に傾いたり、重なったりするリスクもあるのです。

せっかく並んできた歯並びも悪い歯並びに後戻りすることもありますので、

ワイヤーが折れたことに気が付いたら早めに歯科医院に相談しましょう。

口内炎

ワイヤーが折れるとそのワイヤーが口の中に落ちて粘膜を傷つけるリスクがあります。
ワイヤーが原因で口内炎ができる方もいらっしゃいます。

口内炎で済むのであれば、まだリスクは最小ですが飲み込んで喉に刺さったり、
食道に刺さったりする危険もありますので、折れた破片はお口から出しましょう。

ワイヤーが途中で折れた場合は、固定されているワイヤーの切れ端も鋭利になっている危険がありますので、
舌や指で触らないようにしましょう。
ワイヤーが頬や唇に刺さらないように保護用のワックスもお渡ししておりますので、お声かけ下さい。

装置破損のリスク

ワイヤーが折れたということは装置が破損したことにもつながります。
ワイヤーだけではなく、支えていた細いワイヤー（結紮線）や
ブラケットにも負担がかかり他の装置も破損するリスクが高まります。

自宅での応急処置方法

ワイヤーが折れてしまった場合は、慌てずに以下の対応をご自宅でしてください。

ワックスで保護

ワイヤーが折れてしまった場合は、まずはお口の中の破片を出します。
そして、折れてしまったワイヤーの端をワックスで保護しましょう。
矯正用のワックスは、指で好きな大きさ（米粒くらい）にご自分でカットしていただき、
気になるワイヤーの部分に丸めて貼り付けることができます。

これにより、ワイヤーの先端で頬や唇などの粘膜を傷つけるのを避けられますよ。

無理に抜かない

ワイヤーが万が一頬や唇に刺さってしまった場合は、無理やり粘膜からワイヤーを抜くことは避けましょう。
お口の中は繊細で少しの傷であっても出血が多くなるケースもあります。
また、ワイヤーを抜いた傷口からお口の中に存在している細菌に感染することも考えられます。

ワイヤーが刺さった場合はすみやかに矯正歯科に来院して、歯科医師にチェックしてもらいましょう。
必要があれば内科を受診いただく場合もあります。

歯科医院での折れたワイヤー修復の流れ

矯正のワイヤーが折れた場合は歯科医院で修復していだたく必要があります。
折れたワイヤーは再度装着することはできませんので、新しいワイヤーと交換いたします。

また、ワイヤーが折れた場所が奥歯の後方であればかなり歯並びが改善されており、
あまったワイヤーが伸びてきた証拠ですので前向きに治療をすすめていきましょう。

歯並びが悪い矯正治療開始時から数ヶ月の間は、細めのワイヤーを用いて歯並びを整えるのですが、
奥歯の後方からワイヤーがかなり伸びてきやすい時期です。

このようなケースで折れた場合は、再度ワイヤー調整を行い
歯並びの状態によってはワイヤーの太さや種類を変更することもあります。

さらに、ワイヤーだけではなくブラケットも損傷している場合は、新しいブラケットを装着したり、
裏側矯正（舌側矯正）の場合は再製作したりするケースもあります。

ワイヤー折れない為の再発防止のポイント

ワイヤーが折れないように普段から大切にしたいポイントを紹介します。

食事について

食事を摂る際は、硬いものや粘性の食べものはできるだけ避けるのがおすすめです。

【硬いもの】

せんべい・りんご・ナッツ類

【粘性のもの】

キャラメル・ガム

矯正治療を開始すると硬いものや粘性のあるものは「食べにくい」と感じるでしょう。
そのため矯正治療開始時やワイヤー交換日はとくに、歯やワイヤーにもやさしいやわらかいメニューで食事を摂りましょう。

歯磨き

歯磨きはゴシゴシと力強くするのではなく、
ブラケットの側面や歯面に当てることを意識して角度を変えながら磨いていきましょう。
力任せにブラッシングしても歯の表面が磨けないどころか歯ぐきを傷つけるリスクもあります。

また、歯ブラシの種類や清掃補助用具の選択も見直しましょう。

就寝時の注意点

就寝時にもワイヤーが折れることがあります。
就寝時には無意識のうちに歯ぎしりや食いしばりをしたり、
舌癖で前歯を押したりする患者様はワイヤーが折れるリスクが高まります。

また、表側矯正の患者様がうつ伏せで寝ると、前歯が寝具に当たるため引っかかたり、
強い力が加わったりしてワイヤーが折れる可能性も考えられます。

矯正のワイヤーが折れたときはどうする？応急処置と再装着の流れについてまとめ

矯正治療をしているとワイヤーが折れるリスクはあります。
ワイヤーが折れてしまうとお口の中の粘膜を傷つけることや消化器官に刺さることもあります。
そのため、できるだけ早くワイヤーが折れてしまったらかかりつけの矯正歯科に相談いただき受診するのが望ましいです。

折れたワイヤーがお口から出てきたとしても、折れたワイヤーの片割れが装置にまだついているのであれば危険が伴います。
そのため、すみやかに新しいワイヤーに交換してもらいましょう。

何かわからないことがあれば些細なことでも構いませんのでご相談ください。

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