投稿日:2023.4.1
下あごが出ているのは治せる?しゃくれの原因と対処法を解説
下あごが出ているのは治せる?しゃくれの原因と対処法を解説致します。
「しゃくれて見えるのは歯並びのせいかも」と悩まれている方は少なくないでしょう。
さらに、見た目の印象に加えて、食事中にうまく噛めなかったり、
言葉がはっきりしにくかったりすると、「歯並びが原因では?」と思うのは自然なことです。
ですが実際には、こうしたしゃくれと思われる症状の背景には、
歯並びだけでなくあごの骨の大きさや位置が関係していることも多くあります。
この記事では、しゃくれて見える原因が歯の位置によるものなのか、
あるいは骨格の問題なのかを見分けるポイントと、改善のための治療方法についてわかりやすく解説します。
目次
下顎前突と反対咬合のちがい
「しゃくれて見える」と感じる見た目の多くには、
「反対咬合」または「下顎前突」といったかみ合わせや骨格の問題が関わっていることがあります。
反対咬合とは、上下の前歯が通常とは逆にかみ合っている状態を指します。
本来、上の前歯が下の前歯を少し覆い被さるような噛み合わせが理想ですが、
下の前歯が前に出てしまっている場合は反対咬合と呼ばれます。
この場合、あごの骨格には特に異常がなく、歯の生える位置や並び方が原因です。
比較的軽度であれば、歯並びを整えるだけで口元のラインが自然になり、前方に出た印象が改善するケースが多く見られます。
そして、下顎前突では、上あごに比べて下あごの成長が進んでいる場合や、
下あごが前方へ大きく発達してしまっているケースで、
単に歯並びだけの問題ではなく顎の大きさや位置に問題がある場合のことを指します。
このような骨格のズレは、成長期の発育の個人差や遺伝的な要素が影響していることも少なくありません。
あごの骨そのものが前方に位置しているような場合には、歯並びを整えるだけでは改善が難しく、
外科的な手術を組み合わせた矯正治療(外科矯正)が必要になることもあります。
見た目だけじゃない?しゃくれがもたらす「生活への影響」
しゃくれは見た目の問題にとどまらず、実際には日々の生活の中でもさまざまな支障をきたすことがあります。
ここでは、その具体的な影響について詳しくご紹介します。
口元の突出感とフェイスラインの乱れ
下あごが前に出ている場合、口元がEライン(鼻先とあご先を結ぶ美しい横顔の基準)から外れてしまい、
横から見た時の印象に影響を与えることがあります。
さらに、あごのズレが長年続くと、筋肉の使い方にも左右差が出てきてしまい、顔のバランスにも影響が出てきます。
噛みにくさ・食事のストレス
見た目だけでなく、噛み合わせのズレが実生活に影響することもあります。
例えば、食べ物を前歯で噛み切れなかったり、奥歯がしっかり噛み合わず、食事に時間がかかることもあります。
このように、「うまく噛めない状態」を放っておくと、食べ物がしっかり噛み砕けず、胃や腸に負担がかかってしまいます。
すると、栄養がきちんと吸収されにくくなったり、消化に時間がかかったりと、体全体に影響が出ることもあります。
発音が不明瞭になる
下あごが前に出ていると、舌の位置や動きが不自然になりやすく、発音に影響を与える場合があります。
特に「サ行」「タ行」「ラ行」など、舌を使う発音で違和感が出やすく、
接客業や営業職など、人と話す機会が多い方にとっては大きなストレスになる要素のひとつです。
顎関節症のリスク
下あごが通常の位置より前に突き出していると、あごの関節にかかる負担が大きくなり、
関節や周囲の筋肉に無理な力が加わりやすくなります。
こうした状態が続くと、「顎関節症」と呼ばれるトラブルが起こることがあります。
たとえば、あごを動かしたときに「カクカク」と音が鳴る、口を大きく開けにくい、開けると痛みを感じる、
こめかみやあご周辺に鈍い痛みが出るなどの症状が挙げられます。
こうした不調は日常生活にも支障をきたすため、早めの対応が重要です。
歯へのダメージが進行する
反対咬合の状態が続くと、噛み合わせのバランスが崩れ、特定の歯に必要以上の力が集中してしまいます。
特に前歯同士がぶつかり合うような噛み方になっている場合、本来しっかり噛むときに使うべき奥歯のサポートが効かなくなります。
その結果、前歯に負担がかかりすぎて、歯がすり減ったり欠けたりすることがあります。
また、負担がかかりすぎると歯の根っこが割れてしまったり、歯がぐらついてくる可能性があります。
姿勢の乱れや肩こり・頭痛にも
噛み合わせが乱れていると、体は無意識にあごのズレを補おうとし、姿勢や筋肉の使い方に偏りが出てきます。
その結果、首や肩に余分な負担がかかり、慢性的な肩こりや首のこり、頭痛といった不調を引き起こすことがあります。
さらに、こうした影響は姿勢にも表れやすく、前かがみや猫背といった悪い姿勢が定着してしまうこともあります。
噛む・話すといった動作は顔まわりだけの問題と思われがちですが、実は全身の筋肉やバランスに深く関係しています。
しゃくれの原因とは?生活習慣や遺伝も関係
「口元が出ている気がする」「横顔の印象が気になる」といった顔立ちの違和感は、単なる歯並びの問題だけでなく、
骨格や筋肉のバランス、日々の習慣とも深く関係しています。ここでは、しゃくれにつながりやすい主な原因を紹介します。
遺伝的な骨格の影響
まず考えられるのが、遺伝による骨格の特徴です。
顔や顎の形、歯の大きさなどは家族から遺伝することが多く、親子で似た輪郭や口元になるケースは珍しくありません。
とくに下あごが前方に出ている骨格や、上あごの成長がゆるやかなタイプでは、
見た目として下あごが目立つ顔つきになりやすくなります。
このような骨格的な特徴は、成長にともなって少しずつ表れ、最終的にしゃくれと呼ばれる状態になることがあります。
成長期を経て輪郭の変化がはっきりしてくることも多いため、気づいたときには反対咬合、
もしくは下顎前突の状態になっているケースも少なくありません。
舌や口周りのクセ
また、遺伝的な要因だけでなく、日常的なクセや習慣がしゃくれの原因になっているケースも少なくありません。
・いつも舌が下あご側にある(低位舌)
・食事のときに片側だけで噛む癖がある
・無意識に舌で歯を押す癖がある
・頬杖をつく習慣がある
こうした習慣は、歯列やあごの発達バランスを崩す要因になります。
とくに子どもの時期に続けていると、成長中の骨に影響を与え、将来的なしゃくれの原因になることがあります。
成長期の発育バランス
顎の成長には個人差があり、成長期の中でも特に思春期にはその差が大きく表れやすくなります。
上下のあごの大きさや位置のバランスが崩れると、結果的にしゃくれて見える場合があります。
呼吸や姿勢の影響も
現代人に多い口呼吸や猫背の姿勢も、あごの位置に悪影響を及ぼすことがあります。
口呼吸が習慣化していると、舌の位置が下がり、あごを前に突き出した姿勢が続くようになります。
また、スマホやPC作業で顔を前に突き出す姿勢が定着すると、
下あごの位置が前方に固定されやすくなり、骨格や筋肉のバランスが崩れることもあります。
しゃくれは治せる?治療法とその選び方
「しゃくれた顔立ちを改善したい」「口元の印象を少しでも良くしたい」と感じている方がまず気になるのは、
「本当に治せるのか」「治すにはどんな方法があるのか」ということではないでしょうか。
結論として、しゃくれ(下顎前突・反対咬合)は改善が可能です。
ただし、その原因が「歯並びの問題」なのか「骨格の問題」なのかによって、必要な治療の内容や期間には大きな違いがあります。
歯の位置が原因の場合:歯列矯正で改善可能
骨格のズレが少なく、歯の位置だけに問題がある場合は、ワイヤー矯正やマウスピース型矯正によって歯並びを整えることで、
見た目の印象も大きく改善することができます。
たとえば、前歯のかみ合わせがわずかに逆になっているような「軽度の反対咬合」では、
矯正治療のみで十分に対応可能なことが多く、前歯を後方へ調整したり、
奥歯の位置関係を整えることで全体のバランスが取れるようになります。
このようなケースでは、歯を抜かずに治療を進められる場合もありますが、
スペースが足りないと判断されれば、必要に応じて数本の抜歯を行うこともあります。
特に成人矯正では、見た目の美しさと噛む機能の両立が重要になるため、まずは精密検査を通じて、
歯並びのみが原因なのか、骨格の影響もあるのかを正確に診断してもらうことが治療の第一歩となります。
骨格が原因の場合:外科矯正(手術+矯正)が必要
しゃくれの原因が「骨格」である場合、たとえば下あごが過度に成長していたり、上あごの成長が足りなかったりすると、
歯並びだけを整える通常の矯正治療では十分な改善が難しくなります。このようなケースでは、
見た目やかみ合わせの根本的なズレを正すために、より専門的な治療が必要になります。
そこで選択肢となるのが「外科的矯正治療」です。
この方法では、まず手術で顎の骨を適切な位置に移動し、その後に歯列矯正を行って噛み合わせを仕上げていきます。
なかでも「サージェリーファースト」と呼ばれる手術を先に行う矯正治療は、
見た目の変化を早い段階で実感できる点が特徴で、当院でも積極的に取り入れている治療アプローチのひとつです。
まとめ
「しゃくれて見える」状態の原因は、歯並びだけでなく、骨格や習慣、成長バランスなど多くの原因が関係しています。
見た目の印象に加え、噛みづらさや発音の問題、体全体の不調にもつながるため、放置せず早めの対応が重要です。
歯の位置が原因であれば矯正治療で十分に改善できるケースもありますが、骨格のズレが大きい場合には、
外科的な治療との組み合わせが必要になることもあります。
まずは専門の矯正歯科で精密検査を受け、ご自身の状態に合った治療法を見極めることが第一歩です。
「気になるけど、どこに相談すればいいかわからない」という方も、一度カウンセリングを受けてみることで、
治療への不安がやわらぎ、今後の選択肢が明確になります。
見た目も機能も整った、より快適な日常を目指していきましょう。
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