投稿日：2024.4.19
女性に多い印象のあるガミースマイルの原因と矯正・治療方法
みなさん、こんにちは。
新宿歯科・矯正歯科です(*^^*)
笑った時に歯茎が見える状態を「ガミースマイル」と言います。
決して珍しい症状ではないので特に気にならない方もいるかと思いますが、歯茎が出る度合いによってはコンプレックスに感じる方もいるでしょう。
ガミースマイルは割と女性に多く見られる印象がありますが、実際に男女差はあるか気になりますよね。
そしてガミースマイルは治療せず、放置していても問題ないのかどうかも説明していきます。
必ずガミースマイルの原因はあり、理解することで適切な治療法が見つかりますので、お悩みの方は是非参考にしてみて下さい！
ガミースマイルとは
ガミースマイルの基準
美しい笑顔を作るスマイルラインの基準には、笑った時に歯茎が見えていない状態か、1～２㎜程歯茎が見える状態が理想と言われています。
しかし、笑った時に3㎜以上歯茎が見えるとガミースマイルと判断されてしまいます。
芸能人にもガミースマイルで綺麗な方もいるので審美的に不利になることはないですが、理想的なスマイルラインが崩れてしまう原因になることは事実です。
ガミースマイルの原因
骨格的にアジア人に多く欧米人は少ないと言われているので、骨格が原因の1つと言えます。
さらに原因は1つではなく、複数のことが重なって起こる場合が多いです。
主に以下の3つに分類されます。
- 歯並びや骨格の問題
- 歯の大きさの問題
- 上唇や口腔周囲筋の問題
これらに複数該当する場合は、歯茎の露出が多くなり重度のガミースマイルになりやすいです。
歯並びや骨格の問題
骨格や歯並びは遺伝による先天的要因や、口腔悪習癖による後天的要因があります。
<上顎前突>
上顎が前に出ている状態を上顎前突と言い、前歯が突出している「出っ歯」のことを指します。
上顎骨が前に出ているケースや、上顎前歯が唇側に傾斜しているケースがあります。
どちらにしても上顎が出っ張った状態になると上唇が上がるので、ガミースマイルが生じやすくなります。
<過蓋咬合>
噛み合わせた時に上の前歯が下の前歯を見えないほど覆い被っている、噛み合わせが深い状態を過蓋咬合と言います。
上顎の前歯が下方に伸びている場合の過蓋咬合は歯茎が露出しやすく、ガミースマイルが生じる原因になります。
<上顎骨が縦に長い>
上顎骨が縦に長い面長の方は、上顎の前歯が下方に位置しやすく、ガミースマイルになりやすい傾向があります。
<歯の生えている位置が低い>
歯が生えている位置が低いと、歯茎の露出度が増えるので、ガミースマイルの原因になります。
歯の大きさの問題
歯が平均よりも小さい場合は、歯茎が目立つ原因になります。
上唇や口腔周囲筋の問題
上唇が上がる筋肉の上唇挙筋が発達していると、笑った時に上唇が上がってしまい、歯茎が必要以上に見えてしまうこともあります。
また、上唇が薄いと少し唇に力を入れただけで歯茎が見えてしまう事もあります。
ガミースマイルは女性に多い？
有名人を見ているとガミースマイルは女性の方が多いと思ったことはありませんか？
なんとなく女性の方が目立つ印象ですが、実際には男女差があるという根拠は証明されていません。
しかし日本の20～30代の年齢層でガミースマイルを調べたところ、発症率は女性14％：男性7％という結果でした。
男性よりも女性の方が2倍も多いことがわかります。
なぜガミースマイルは女性の方が多いのでしょうか。
ガミースマイルが女性に多い理由
女性と男性の違いは皮膚の厚さが関係しています。
一般的に男性の方が皮膚に厚みがあるので、固いのが特徴です。
一方で女性は皮膚が薄く柔らかいため、笑った時に上唇が上がりやすいことが原因と言われています。
加齢ととも軽減する？
ガミースマイルは加齢とともに目立たなくなってきます。
お口周りの筋肉が衰えてくると唇が下がることが原因で、上顎の前歯や歯茎の露出が減少し、下顎の前歯の露出が増えていくでしょう。
今の子供はなりやすい？
現代人はお口が常に開いてる方が多くなってきています。
その原因は歯並びによって口が閉じにくい場合もありますが、そもそもお口周りの筋肉が弱いことが挙げられます。
個人差はありますが、10歳までには顎の成長が80％完成していると言われています。
顎骨の成長期に日常的にお口が開いている状態だと、下方に成長が促されてしまうので輪郭が面長になり、尚且つガミースマイルになりやすい傾向があります。
ガミースマイルのデメリット
本人がガミースマイルを気にしなければ問題のないように思いますが、実は審美的観点以外にもデメリットがあります。
コンプレックスに感じやすい
笑うと歯茎が見えてしまうことから、全力で笑えなかったり、手で口元を隠したりする方も多いでしょう。
歯茎の露出度が大きいほど理想的なスマイルラインが損ねてしまい、コンプレックスが強くなりやすいです。
ガミースマイルの原因を特定し、根本的に改善することでコンプレックスを解消し、自分らしさを手に入れることができるでしょう。
虫歯や歯周病のリスクが高くなる
ガミースマイルは口の開け閉めがしにくい特徴があり、口腔内が乾燥しやすくなります。
さらに本来は鼻呼吸が望ましいですが、口呼吸になる場合があります。特に上顎前突が口が閉じにくいので、口呼吸が習慣になる方も多いでしょう。
口呼吸は口腔内が乾燥するので、菌が繁殖しやすく虫歯や歯周病のリスクが高くなります。
さらに口臭や風邪の感染リスクも高くなる原因になります。
海外に拠点を置きたい方は要注意
海外は日本と違い歯の意識がとても高いです。
歯並びが悪いと自己管理能力や集中力の低下など評価されやすく、就職や恋愛においても影響を及ぼします。
歯列矯正やホワイトニングを行っている割合が高いので、海外の方から見た日本人は歯並びが悪い印象を持っている方も多いです。
日本人と欧米人では骨格が異なり、欧米人はガミースマイルを生じにくい骨格をしています。そのため馴染みのないガミースマイルは、余計に生活に支障をきたすかもしれません。
今後海外で生活や活躍を検討している方は早めに改善しておくと良いでしょう。
ガミースマイルの治療方法
ガミースマイルの原因や症状によって治療方法が異なります。
いくつか紹介しますので、ご自身に合う治療法を一緒に見つけましょう。
歯列矯正
歯並びや噛み合わせによってガミースマイルを生じている場合は、歯列矯正が有効です。
治療することで歯の位置や噛み合わせが正しくなるので、上唇挙筋の動きの改善や歯茎の露出が軽減する可能性があります。
ワイヤー矯正やマウスピース矯正でも歯列矯正は行えますが、歯の位置が下方に生えている場合の治療は、ワイヤー矯正で「インプラント矯正」を併用すると効率良く改善できます。
「インプラント矯正」とは、歯の位置を上げるために上顎にネジ（アンカースクリュー）を埋め込み、そのネジを固定源として引き上げる方法です。
歯周外科手術
上顎骨の成長によるものや歯茎の露出が多い場合は、歯周外科手術の選択肢もあります。
手術といえばハードルが高くなってしまいますが、骨を削ったり歯肉を切ることで、より効率よく理想の笑顔を実現できる方法です。
注射による治療
上唇挙筋の発達を抑制するために、筋弛緩作用のある注射することで歯茎の露出の軽減が期待できます。
効果は永久的ではなく一時的なものなので、注射で治療を行う場合は定期的に打つ必要があります。
まとめ
ガミースマイルは審美面以外にも健康面への影響も十分に考えられます。
治療することで単にコンプレックスの改善だけでなく、口腔衛生状態の改善、虫歯や歯周病の予防にもなるので、お口の健康にも繋がります。
治療することは勇気のいることですが、コンプレックスを放置せずに、信頼のできる歯科医師に治療してもらいましょう。
歯列矯正を検討中の方や相談がある方は、いつでもお問合せ下さい(^^♪
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